2012年8月19日日曜日

iModelaでアクリルキーホルダ(アルファベット)

iModelaでアクリルキーホルダ(アルファベット)


<概要>

iModela(iM-01)でアクリル板のキーホルダを作ります。





<道具>

●iModela (iM-01)




iM-01で使用する切削工具は、標準のものから取り替えています。
取り替える切削工具はPCB milling様(http://www.pcbmilling.biz/)のWebから購入しました。切削工具の軸径が変わるので、スピンドルシャフトの交換も必要です。

スピンドルシャフト交換については
http://www.pcbmilling.biz/?mode=f2)を参照してください。

iM-01のテーブル(切削対象の部材を固定するところ)に捨て板を貼り付け、面だしを行っています。捨て板にはケミカルウッドを使っています。これはRoland D.G様
(http://icreate.rolanddg.com/iModela/DGJ/Japanese/store/index.html/)から購入できます。

捨て板の作成については
http://www.eleki-jack.com/KitsandKids2/2012/03/imodelaim01winstar_pcb_for_imo_3.html#more
を参照してください




●エンドミル60°(http://www.pcbmilling.biz/?pid=35600656)



文字を彫るのに使います。これは切削深さを変えることによって、切削幅が変わるものです。このタイプでは、
切削幅 = 1.73 × 切削深さ
となります。


●ルータ1.0[mm](http://www.pcbmilling.biz/?pid=35600995)




キーホルダの外形の切出しと、穴あけに使用します。


● WINSTAR Craft for iModela(http://www.a-t.co.jp/)
iM-01で、ネームプレートなどに文字を掘り込むことに特化したツールです。データの保存が出来ませんが、丸棒への文字切削や、BMPファイルから切削することが出来ます。ちょっとした文字入れに便利なツールです。

<材料>

● アクリル板(透明、板厚2.0[mm])


iM-01の切削範囲は55*86[mm]になるので、この範囲におさまる大きさのアクリル板を用意します。


● 両面テープ(【セルタック セロハン両面テープ】 ニチバン株式会社 製品品番 CW-18)


捨て板に、アクリル板を固定するのに使用します。両面テープはアクリル板前面に貼り付け、なるべく隙間を苦釣らないようにします。隙間があると、切削するときに、隙間部分がたわみ、文字の切削時に切削深さを一定にすることが出来なくなります。


● 研磨剤(サンエーパール)


アクリル板の研磨に使用します。

アクリル用の研磨剤(アクリサンデー・研磨剤)よりもキレイな仕上がりになります。ただ、大きな傷は、アクリサンデー・研磨剤の方が効率的に取れるので、最初にアクリサンデー・研磨剤を使い、仕上げにサンエーパールを使うと良いでしょう。

● 接着剤
アクリサンデー・接着剤


アクリルどうしを接着します。接着面にしみ込み、あぶれた分は揮発するので仕上がりがきれいになります。接着面に均等にいきわたらないと気泡が残るので、この点は工夫が必要(接着面積を小さくする)があります。



<作り方>

●WINSTAR Craft for iModela の扱いについて
・切削データについて
使用するWINSTAR Craft for iModela の制限で、文字、外形カット、穴開けのデータ作成、切削加工を別々で行います。また、切削データは保存できないので、必要になる都度、入力することになります。ただし、設定したデータは、アプリケーションを閉じても保存されるので、同じデータを使う場合は、前のデータをそのまま使えます。

・ 切削の原点について
このツールはiM-01が接続されていないと起動しません。そして、原点は、切削データの中心点を指示します。中心点の指示は、iM-01の機械原点(切削範囲の左下)が基準になります。
ツールの起動時には、中心点と機械原点は一致しているので、この状態で、切削データを設定すると、中心点より左側は、切削範囲から外れるのでツール画面には表示されません。
切削データのX,Yの長さを確認した上で、中心点を移動させておく必要があります。
中心点の移動には、このツール画面の左側にある“iController”窓で行うか、iM-01のツールであるiModela Controller”で行います。iModela Controllerの方が、位置を数字で表示され制御しやすいと思います。

● 文字入れ
フォント:HG正楷書体-PRO
文字高:5[mm]
文字幅:5[mm]

で設定します。文字列を入力すると、“文字列長”に切削時の文字長さが出ます。これを元に、この後の、外形寸法を決めます。
フォントは何を選んでも良いのですが、上記のフォントが一番きれいに感じました。





切削工具には“エンドミル60°”を使用します。この工具を使うと、切削幅を0.1[mm]程度で制御できるので、細い線を描くには最適です。
今回は切削幅を0.3[mm]になるように調節しました。

切削幅:0.3[mm]
切込深さ:0.173[mm]
切込ピッチ:0.1[mm]
切削速度:4[mm/sec]
降下速度:3[mm/sec]



アクリル板をiM-01の捨て板に張り付け、切削します。



● 外形カット

切削した文字領域と、これから加工する穴位置を考慮して、外形寸法を決めます。
中心位置は、文字切削と同じ位置を使用しました。

切削工具には、ルータ1.0[mm]を使用します。
外形を設定する前に、切削工具の刃物径を1.0[mm]に変更します。この設定をしないと、意図した切削データが作成できません。


切削条件で、
切削幅:1[mm]
切込深さ:2[mm]
とします。切込深さは、使用するアクリル板厚にあわせます。


● 穴開け
穴あけに使用する、切削工具、切削条件は、外形カットと同じです。
今回は、直径3[mm]の穴を開けました。

中心位置を変更した上で、穴データを設定します。



これで、文字を入れた面の加工は完了です。

張り合わせる相手面が必要になりますので、外形カット、穴あけを同じ手順で加工します。
全ての加工が完了したのが下の写真になります。




● 張り合わせ
アクリル板から必要部分を切り離します。


周辺のバリ取りと、接着面にある汚れ、傷を取り除きます。傷の研磨には“サンエーパール”を使いました。
文字を彫った面が接着面(内側)に来るようにします。
アクリル板の接着面を合わせて、ネジで仮止めします。



その上で、接着剤(アクリサンデー・接着剤)を接合面に沿って流し込みます。

接着が完了したら、端面の面取りをして、研磨剤で全体を磨いて完成です。









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