窓付きROMキーホルダーの制作
<概要>
窓付きROM(EPROM)をアクリル板で作ったケースに収めてキーホルダーにしました。
アクリル板の切り出しにはiModela(iM-01)と、付属している切削データ作成ソフトのiModela Creatorを使用しています。
切削データは、次のアドレスからダウンロードできます。
ケース部分のアクリル板は、表板、裏板とROMを収める中板の3枚になります。
中板はROMの厚みに合わせて、3[mm]厚、表板、裏板は全体の厚みを少なくするため2[mm]厚のものを使っています。
板の固定にはM2の皿ネジを使っています。裏板にねじを切って、表板にはネジ頭を鎮めるための座繰りを入れています。この加工は手作業で行います。
iModelaでの加工は、外形とROMを収める部分の切り出しと、ネジ穴、ストラップ穴の穴あけ加工になります。
アクリル板の固定にはネジを使いましたが、これは、アクリル接着剤を使うと、むらや、気泡が残ってしまうためです。これがなければ接着剤での固定が良いと思います。
<データの作成>
iModelaに付属するiModelaCreatorでデータ作成します。
最初に、すべての板の切削情報を含んだデータを作成します。ここで、それぞれの加工が干渉しないか、バランスに問題ないかを確認します。
そのあとで、表板・裏板と中板にデータを分離します。今回はアクリル板の厚みが2[mm],3[mm]の2種類になったので、厚みの違いでデータを分けました。
使用する工具は、ルータ1[mm]の一種類ですが、複数種類の切削工具を使う場合は、使用する工具毎にデータを分ける必要があります。
<切削>
切削するアクリル板は、両面テープで捨て板に固定します。両面テープは切削面全体に張り付けておくと切削時のたわみが少なくなり、均一な厚みで切削ができます。外形などは切り抜き加工をしますが、できるだけ捨て板を傷つけないように、アクリル板の厚みぎりぎりで切削します。うまくいくと、削り残しが0.1[mm]程度のバリになり手で簡単に外せますが、たわみが出ると削り残し部分が厚くなり、取り外しにくくなります。
捨て板には、ケミカルウッドを使っています。X,Y軸の基準線に合わせてアクリル板を固定するために、捨て板をiModelaのテーブルに固定するときに、X,Y軸のマイナス側にはみ出すようにして面出ししています。
使用しているiModelaはプリント基板作成をするためにシャンク径3.175[mm]の切削工具を使えるようにスピンドルシャフトを交換しています。捨て板のX,Y軸基準面出しもプリント基板作成のためのものです。このあたりの切削工具や捨て板作成、切削方法については、「コンパクト3D切削マシンで作るMyプリント基板」を参考にしてください。
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